日本の福祉国家に未来はあるのか?~スウェーデンとの比較から~

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    日本の福祉国家に未来はあるのか?~スウェーデンとの比較から~
    福祉国家に未来はあるのか?
    (1)福祉国家の変遷
       現在、世界の先進国といわれる国々は福祉国家としての役割を持ち、国民が抱える様々なリスクを軽減させる責任を負っているといっても過言ではないだろう。そもそも福祉国家とは、労働力の一定の「脱商品化」を保証することで20世紀資本主義、いわゆる「フォーディズム」を維持、発展させる制度の総体であるが、その福祉国家もグローバル化や産業構造の変化による世界資本主義の変容や、受益者層によって国家がとるスタンスが変わってくるという「経路依存性」による制度構造の違いなどにより、世界資本主義内で、国によって福祉国家の位置づけが異なってくるというのが現実となった。
    (2)これからの福祉国家
       上に述べたように、現在の福祉国家は、1980年代以降の再編期を経て国ごとに多様なものへと変化しており、そのありかたは国家によって様々なものとなっている。そのなかで、わが国日本は国民自体も自覚しているといっていいだろうが、決して福祉が進んでいるとは言えないだろう。また、日本との比較でよく挙げられる国として...

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