Ⅱ.酵素反応速度論
<反応の時間的経過>
1.目的
基質の最終濃度が5 mMと0.2 mMの2種類の場合について反応を行い、低基質濃度でも初速度を測定し得るか否かを検討する。
2.方法
教科書Ⅴ-12の方法に従って行った。試薬と酵素液の混合量は、教科書Ⅴ-9の活性測定操作と同様に行った。
反応時間は0,15,30,45,60,75,90分とし、各基質濃度の酵素ありの場合についてのみ2連で行った。また、酵素は10倍希釈を用いた。
3.実験結果
3-1.経過時間と吸光度
2つの基質濃度の各時間の400nmにおける吸光度(補正値)を以下に示す。また、これらの値からxを時間、yを吸光度としてグラフを作成し、検量線を算出した。
表2.基質濃度5 mMにおける吸光度変化
検量線:y=0.018x-0.041(r=0.999) グラフは後に綴る(グラフ1)。
表3.基質濃度0.2 mMにおける吸光度変化
検量線:y=(4.381×10-3)x+0.033(r=0.992) グラフは後に綴る(グラフ2)。
3-2.最長反応時間における基質分解量
最長反応時間9...