1. 背景や原因
現在、サラ金の利用者は140万人、クレジットカードの発行枚数は2億7000万枚を突破している。クレジット・サラ金の利用者が増加する中で、返済困難に陥っている多重債務者は、少なく見積もっても150万~200万人は存在するといわれている。個人の自己破産申立件数は、2003年をピークにやや減少してきているが、それでも2005年は18万件を超えている。
背景や原因
現在、サラ金の利用者は140万人、クレジットカードの発行枚数は2億7000万枚を突破している。クレジット・サラ金の利用者が増加する中で、返済困難に陥っている多重債務者は、少なく見積もっても150万~200万人は存在するといわれている。個人の自己破産申立件数は、2003年をピークにやや減少してきているが、それでも2005年は18万件を超えている。
警察庁のまとめによれば、2005年の自殺者数は3万2552人であるが、そのうち経済・生活苦による自殺者数は7756人となっている。
このように、深刻な多重債務問題を生み出している根源的原因は、いうまでもなくクレジット・サラ金・商工ローン業者など貸金業者の高金利である。
大手サラ金は、銀行から年2パーセント以下の低金利で資金調達をすることにより、年25~29.2パーセントもの高金利で貸出しを行うから、莫大な利鞘が生じることになり、貸せば貸すほど利益が上がる仕組みになっている。つまり、少々の貸倒れは高金利が吸収してしまうので、いきおい利用者の支払能力を無視した過剰融資が横行するというわけである。過剰融資は、返済困難に陥る多重債務...