『教育課程とは何かについて、その基準と編成原理、今日的課題についてまとめなさい。』
教育課程編成の基準となる学習指導要領は文部科学大臣が公示するもので、社会の変化や教育に対する要請を踏まえ、ほぼ10年ごとに改訂されている。
教育の一般的な目標は教育基本法に示されているが、学校教育の在り方については、学校種別毎にその目的および目標が学校教育法に示されている。さらに、学校教育法施行規則において、教科構成、授業時数などを規定するとともに、具体的な内容・方法については学習指導要領に委ねるとしている。ここに学習指導要領の法的根拠があり、文部科学大臣が作成し公示することになっている。このことから、学習指導要領は、小・中・高等学校および盲・聾・養護学校での教育活動の実施に関し、その教育課程についての全国的な基準を国が示したものであるといえる。
ところで、学習指導要領は初めから法的拘束力を有していたわけではない。第二次世界大戦後の昭和22年に初めて学習指導要領が示されたが、それは試案という形をとっていた。昭和22年の学習指導要領においては、「一つの動かすことのできない道を決めて、それを示そうとす...