学習指導要領の変遷について。
学校現場にて学習カリキュラム、いわゆる教育課程を作成するときに、参考にするのが学習指導要領である。学習指導要領には、教育課程を作成するときの一般的な基準や方針が書かれている。児童生徒に何を教えるべきか、どのように指導すべきか、悩んだときには、学習指導要領を再度読み、振り返る必要がある。学習指導要領は今までに合わせて6回改訂が行われている。どのような改訂が行われてきたのか、その変遷をたどってみたい。
学習指導要領が制定されたのは1947年である。このときはまだ、学習指導要領は試案という形で、あくまでも手引書扱いに過ぎなかった。小学校の教育課程は、国語・社会・算数・理科・音楽・図画工作・家庭・体育・自由研究の9教科である。このとき、終身・歴史・地理に変わるものとして新しく社会科が新設された。また家庭科は女子だけでなく男子も学習することになった。中学校の教育課程は必修科目と選択科目に分けられ、必修科目は10科目あり、選択科目は4科目となっている。
1回目の学習指導要領の改訂は1951年に行われた。小学校の教育課程を見ると、各教科一律に授業時間を定めることが...