小学校社会科の授業改善の視点について、小学校学習指導要領(社会編)を根拠にしながら具体的に述べよ。
1,学習指導要領改訂の経緯
21世紀は、新しい知識・情報・技術が政治・経済文化をはじめ社会のあらゆる領域での活動の基盤として飛躍的に重要性を増す、いわゆる「知識基盤社会」の時代であるといわれている。このような知識基盤社会やグローバル化が進む状況において、確かな学力、豊かな心、健やかな体の調和を重視する「生きる力」をはぐくむことがますます重要になってくる。しかし、OECD(経済協力開発機構)のPISA調査などの各種調査により、我が国の児童・生徒には3つの課題が見られる事がわかった。
①思考力・判断力・表現力等を問う読解力や記述式問題、知識・技能を活用する問題。
②読解力の成績分布が分散しており、その背景に学習意欲、学習習慣・生活習慣の課題。
③自分への自信の欠如や将来の不安、体力低下といった課題。
これらの課題を踏まえ、教育基本法改正・学校教育法改正を経て、平成20年1月に「幼稚園・小学校・中学校・高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善について」答申を行なった。
2,学習指導要領...