(1)それぞれに個性をつ児童を指導・支援するには、「これさえやっていればよい」という断定的な考えは通用しない。個々の特徴に合った指導・支援をしていかなければ、それは他人事のように右から左へ流れてしまう。そういった具体的な指導・支援をするために、児童を理解することが不可欠である。どんな児童なのか、どんな環境にいるのか、その環境の中でどうに生きているのかといったことを具体的に理解することで、具体的な指導・支援が可能となり、効果を示す。
そして、児童を理解しようとする態度こそが最も大切なことである。現代は、新しい情報が一夜にして皆が周知のものとなり、半年後にはそれが時代遅れと言われる社会である。だがこの時代に生まれた今の児童は、ある種この時代の流れを自然なものとして受け止めている。流れについていけていないのは私たち大人の方なのかも知れない。私たちは、新しい時代を生きて育っている個性豊かな児童を理解できないと嘆くのではなく、理解しようと努力しなければならない。しっかりとひとりひとりの言葉に耳を傾け、行動を受け止め、何を考えているのかを児童の側に立って理解しようと努めることで、はじめて児童は教...