『現代の標準的英語と標準的米語の相違を
具体例を挙げて論ぜよ。』
1.はじめに
そもそもアメリカで英語が使われるようになった第一の理由は、1600年以降にアメリカ大陸へ次々と渡ってきた移民の大半が英国人であったためである。その後、移民の言語的多様性の影響により、次第にそれぞれの方言が融合していったが、最終的には標準米語としてアメリカ大陸の中部の方言が現在の主流となっている。その中でも特に語彙においては、植民地的な言語の多様性が作用することで、標準英語に比べてより革新的特長を持つものへと変遷していった。以降、英国人が使用する英語とアメリカ人が使用する米語との間に見られる様々な相違点を、特に語彙・表現方法に焦点を置きながら考察していく。
2.運輸産業における語彙の相違
英語と米語の間で見られる語彙の相違点について、具体例を挙げて見てみよう。「片道切符」を英語では「single ticket」と言うのに対し、米語では「one way ticket」と言う。また、「往復切符」は「return ticket」(英)/「round trip ticket」(米)となる。「タクシー乗り場」は「t...