※課題4 学力低下の実態を考え、どのように解決するか例を挙げて述べよ。
今日、一般的には日本の児童・生徒・学生の学力は低下していると言われる。そして、その背景に浮上するのがゆとり教育である。2002年にゆとり教育は本格的に実施されたが、その後の2003年に行われた国際数学・理科教育動向調査では、小中学生の算数・数学問題正答率は以前よりも軒並み低下し、そのことからゆとり教育が学力低下を招いてしまったという批判が起こったのである。
ゆとり教育の特色としては、学習内容の削減が挙げられる。たとえば、小学校4年生の理科では、「月の形は三日月と満月の二つだけ」「星座は2~3つだけ」となり、小学校6年生が習得すべき漢字の数は181字ほど減らされ、球の表面積を学ぶのも中学校3年生から高校生へと引き伸ばされている。さらに、学習内容の削減にともなって授業時数も削減され、学校週5日制が実施されることとなった。このように、学習の量や時間が削減されたことが学力低下に繋がっていったと考えられたのである。
ゆとり教育を学力低下の要因として考えた場合、そこにはさまざまな問題点が存在している。まずは、児童・生徒の学...