万葉集

閲覧数2,162
ダウンロード数3
履歴確認

    • ページ数 : 7ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    大伯皇女及び有間皇子の和歌の鑑賞

    タグ

    万葉集天皇和歌

    代表キーワード

    万葉集和歌

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    第一
    万葉集巻一第一〇五
    わが背子を 大和へ遣ると さ夜深けて 暁露に わが立ち濡れし  
    大伯皇女
    語釈
    我が背子を→同母兄弟を姉妹が親しんで呼ぶ語。ここでは弟の大津皇子を指す。
    大和へ→当時の都の大和国(飛鳥)を指す。
    遣ると→帰しやると
    小夜ふけて→夜が更けて。「小」は接頭語。暁露→夜露と朝露の中問ごろの露。
    立ち濡れし→「し」は過去の助動詞、連体止めで余情、余韻を残す。いかに長くそこに立ち続けていたかを思わせる表現。
    通釈 
    伊勢を訪ねて都へ帰る弟を見送り、明け方の露に濡れるまで立ちつくしてしまいました。
    作歌事情
     万葉集では、この二首の前に、【大津皇子ひそかに伊勢神宮に下りて上り来ましし時、大伯皇女の作りませる御歌二首】という但し書きがある。大津皇子はひそかに姉に会うため伊勢神宮に行き、人目につくのを避け、夜の深いうちに伊勢の神宮を出発した。遠い都に帰る弟の行く末を案じ、心配する姉の気持ちが詠まれている。この約十日後大津皇子は謀叛の罪で処刑された。
     大和に帰る弟を思い詠んだ歌がもう一首万葉集に収められている。
    一〇六 ふたり行けど 行き過ぎかたき 
    秋山を いかにか君が ...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。