無機・物理学実験
実験ⅧⅨ IX.Zismanプロットによる固体基盤の表面張力の評価
―接触角と表面処理―
実験目的および方法
紙に表面処理を行うことにより、紙の濡れ性を下げて水と紙との接触角を大きくする。紙の主な構成物質はセルロースなので、その水酸基を高級脂肪酸と反応させて疎水性基を生成し、水との親和性を下げようとした。
2.実験操作
①No.1のろ紙の重量を測定し、その値から反応する水酸基の数を求めた後、その数倍の主鎖を含むn-カプリル酸の水溶液を作り、その溶液にろ紙をつけて5分間放置した。
②n-カプリル酸と同モル数程度の塩化鉄(Ⅱ)を水に溶かして水溶液を作り、ろ紙をつけたビーカーに加え、5分間放置した。
③No.5のろ紙についても①、②と同じ操作を行った。
④No.5のろ紙、和紙、キムワイプにおいて、n-カプリル酸で行っていた操作をステアリン酸にして同様に実験した。
⑤表面処理を行ったそれぞれの紙について、濃度の違う数種類のアセトニトリル水溶液との接触角を測定した。
⑥ジオキサン水溶液についても同様に接触角を測定した。
3.実験結果
・試料の作成
そ...