民法 虚偽摘出子出生届に関連して発生する親族法上の問題について

閲覧数2,451
ダウンロード数4
履歴確認

    • ページ数 : 2ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    虚偽摘出子出生届に関連して発生する親族法上の問題について論じなさい。


     非嫡出子の父が嫡出子として出生届を行う(戸籍上非嫡出子とすることを避ける目的)理由は、一般に2つの場合があるといわれる。第一に、未婚の女性の産んだ子または不義密通の子につきその事実を隠したいという場合と、第2に、実質は養子縁組であるが戸籍上は実親子の外観をつくり、子に養子であることを知らせたくないという場合である。

     虚偽の摘出子出生届による親族法上の問題点は大別すると以下のとおり2つある。

    1、認知の効力について
     虚偽の嫡出子の出生届は、認知とは異なるが、親子関係があることを認めているのだから認知としての効力を認めることはできないかという問題がある。

     この問題について、旧法下の事件ではあるが、大審院は、嫡出子としての出生届は父が子を自分の子と認める意思表示を包含しているという点を根拠に、認知としての効力を認めている(大判大正15・10・11民集5・703)。

     上記判例が現行法においても生きているかどうか争われたのが最判昭53・2・24民集32・1・110であり、最高裁は、...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。