人工糖鎖高分子の合成とその機能性評価
<実験結果と考察>
○1日目
アリルガラクトシドの合成
アリルアルコール40ml、D-ガラクトース1.001g、トリメチルシリルクロライド2mlをドラフト内で混合、還流しながら50℃で反応させ30分おきにTLCで反応の進行度を確認した。
TLCの結果
60minで上図のようなTLCの結果が得られたため反応は大方進んだと判断し、次の操作に移った。
混合物にトルエン(10ml×3)を加え、蒸発操作することによってアリルアルコールを飛ばした。一度、突沸してしまったため、丸底フラスコからあふれてエバポレータ側についているガラス容器に溜まったので、蒸発をやめ、回収した。
蒸発が終わると、フラスコ内にはアリルα、β-ガラクトピラノシド、フラノシドの混合物であろう透明で粘性のある流体が残った。この粘性体をドライヤーの温風を当てながらエタノールに溶かし、アリルα-ガラクトピラノシドの種結晶を加え一晩放置することにより、選択的に回収した。
<考察>
TLCについて
今回、TLCにはTLC発色剤を用いた染色法を採用した。染色剤にはアニスアルデヒド試薬(薄い赤色...