過酸化水素水分解反応における触媒作用
1.緒論
1)テーマ
様々な貴金属を担持させたCeO2の触媒作用の評価
2)テーマの決定理由
一般に反応性に乏しいとされる貴金属が触媒として作用するのか、作用するとすればどの貴金属がより強い触媒効果を示すのか、また、その触媒効果の強さを決定する要因は何なのかに興味を持ったため。
2.実験
1)触媒の調製
触媒に使用する貴金属として選択したのは、Au、Rh、Pd、Pt、Ru、Ag、Irの7種である。各貴金属を0.01 gと0.001 g採取し、それぞれに蒸留水で溶かし、CeO2を1 g加えた。各触媒を2つに分け、一方を500℃、他方を1000℃で焼成した。
また、1部の触媒に対しては還元処理を行った。
2)速度測定
反応速度測定には既存の装置を用いた1)。ただし、反応液は2.4wt%過酸化水素水を18.1ml採取して測定を行った。反応に用いた触媒の量は特に記載のないものは0.05gである(結果の項参照)。
3)XRD測定
XRDによる構造解析を行った。
3.結果
以下に、500℃で焼成した未還元1%Pt触媒を用いた測定結果のグラフを示す(図1)。
こ...