論語に見る孔子の門人の人間像,弟子について

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    ※設題1 『論語』に見る孔子の門人の人間像について述べなさい。     
     まず最初に、孔子の門人は三千人にも上り、六芸を身につけていた者が七十人強、そして、中でも『論語』陳、蔡での災難に遭遇したときに困難を共にした者たちが、「孔門の十哲」と呼ばれ特に有名であると考えられる。
     その十人は「四科」というグループに分けられているが、今回は、それぞれのグループから一人ずつ取り上げ、それぞれの人間像について論じていきたい。
     まず、仁徳を身につけ行動に表す「徳行」というグループの代表が、「顔淵」であろう。「一を聞いて十を知る」というような、物事の一部を聞いて全体を理解することができるという「子貢」の評価に、孔子も同調している。孔子が顔淵のことを高く評価していたことは、顔淵が死んだときに、孔子が「天予を喪ぼせり」と嘆いたことからもうかがえる。
     その顔淵の人間像を雄弁に物語っているのが、「顔淵」が孔子に「仁」について問うた時の話である。「徳行」について定評のある顔淵の問いに対し、孔子は「克己復礼」を解くが、それに対し、顔淵は、具体的な実践を重んじる立場から、その実践のための細目を問いただすので...

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