佛教大学 通信教育部 レポート 教育社会学(第2設題) A判定

閲覧数1,617
ダウンロード数6
履歴確認

資料紹介

タグ

資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

 「学力低下とは何かについて明らかにし、社会階層のような社会的不平等と学力がどのような関わりをもつのかについて述べよ。」
 かつて何度となく繰り返されてきた学力低下に関する議論が、2000年頃から再び活発化されている。「分数ができない大学生」を取りあげた西村和雄らの学力低下の指摘に端を発し、苅谷剛彦の「階層間格差の拡大」という視点からも大きな反響があった。こうした議論を受け、文部科学省は、ゆとり教育から再び系統的主義教育による学力向上へと舵を切ったとされる。本当に学力は低下したのだろうか。そうであれば、どのような学力が低下したのだろうか。また、これほど学力の問題が論じられている背景には何があるのだろうか。
 最近の学力低下論の指摘で注目すべき指標がPISAである。論理的思考力や読解力を問うPISAの結果は、参加した過去3回にわたって確かに低下している。一方で、基礎的な知識を問うTIMSSの結果は、過去3回ともほぼ同程度の成績であり、こちらの学力は低下しているとは言えない。こうした国際的な試験の結果とは別に、理科や数学が好きかどうかという質問に関して、日本の子どもたちは諸外国の子どもたち...

コメント0件

コメント追加

コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。