この「自由と規律」にはイギリスの私立学校であるパブリックスクールの生活とそこに存在する様々なイギリスの思想や習慣、その他もろもろのことが興味深い事実として挙げられている。その中でも、その題名のとおり「自由と規律」に関してのことは一読の価値があるであろう。
それは、パブリックスクールの寄宿制度という全寮制の生活によって培われることになる。すなわち、一日二十四時間にわたる共同生活により、教師と生徒、または生徒間の緊密な接触によって常に人格淘汰の機会に恵まれること、この生活によっておのずから責任・規律の確固たる自覚が養成されることである。
その食生活においては、育ち盛りの12歳〜19歳が一日に、朝:オートミール少量・燻製鰊・ソーセージ一片・三寸角のパン二切れ・紅茶、昼:馬鈴薯を主とした肉少量の一皿・人参・キャベツ少量・菓子一皿・パン一片・マーガリン少量・紅茶、という極端な食生活を通じて、彼らは食糧事情に対する人体の適応性がいかに優れているかをこの食生活で体験し、そこには忍耐の精神が生まれると同時に、人間の持つ適応性を信じて正面から現実と取り組んでいく勇気を得るという。その生活ぶりは、勉強に当てられている時間には勉強をしようとする意識が自然に生まれてきていることからも容易に想像できよう。
「自由と規律」
この「自由と規律」にはイギリスの私立学校であるパブリックスクールの生活とそこに存在する様々なイギリスの思想や習慣、その他もろもろのことが興味深い事実として挙げられている。その中でも、その題名のとおり「自由と規律」に関してのことは一読の価値があるであろう。
それは、パブリックスクールの寄宿制度という全寮制の生活によって培われることになる。すなわち、一日二十四時間にわたる共同生活により、教師と生徒、または生徒間の緊密な接触によって常に人格淘汰の機会に恵まれること、この生活によっておのずから責任・規律の確固たる自覚が養成されることである。
その食生活においては、育ち盛りの12歳~19歳が一日に、朝:オートミール少量・燻製鰊・ソーセージ一片・三寸角のパン二切れ・紅茶、昼:馬鈴薯を主とした肉少量の一皿・人参・キャベツ少量・菓子一皿・パン一片・マーガリン少量・紅茶、という極端な食生活を通じて、彼らは食糧事情に対する人体の適応性がいかに優れているかをこの食生活で体験し、そこには忍耐の精神が生まれると同時に、人間の持つ適応性を信じて正面から現実と取り組んでいく勇気を得るという。その生...