国語科教育法

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    『「やまなし」の教材研究を行うとともに、事例の児童の発言を考察しなさい。』
    *「やまなし」について
     宮沢賢治作の本作品は、独特の造語や比喩表現が駆使された、想像的な作品であるといえる。しかしながら、児童にとっては一見しただけでは必ずしも分かりやすい作品とはいえないのではないか。児童が初めて本作品を手に取ると、まず「クラムボン」という謎の生物の名を目にすることとなる。私自身も小学六年生のときに本作品を国語科の授業で学習し、「クラムボン」なるものの正体に疑問や想像をふくらませたが、注釈にも「意味はよくわからない」と記されており、釈然としないものがあったことを覚えている。学習の最初の段階において、「クラムボン」をはじめとする不思議なことばの世界に、魅了されて良いイメージをもつ児童もいれば、逆に意味がよくわからないなどの理由で抵抗感を持つ児童もいるということが考えられる。しかしいずれにしても、本作品を読むことで宮沢賢治の描く世界に無関心ではいられず、児童は何らかの思考をもって本作品に接することとなるだろう。一見しただけでは何が書いてあるかわからない作品だからこそ、指導のしがいがあるのではない...

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