私達人間は自我を持つといわれる。その自我とはどのようなものなのだろうか。次のように考えることができるだろう。まず第1に自己意識と自己制御である。自己の存在を認識するために社会的な関係性の中で自分に関する情報を保持し、組み合わせ統合することで適切な判断を行い行動する。第2に思考である。言葉によって現実を再現し、予測することで、将来に対し計画的な行動をとることである。第3に社会的理性である。感情を表現し、制御し、コントロールすることで社会的に適切な行動をとれることである。このような自己意識と自己制御、思考、社会的理性は人間の自我の骨組みと言えるだろう。発達の要因には遺伝と環境の2つがあり、特に環境に関していえば、発達に重要な影響を及ぼすといわれている。その時期に悪い環境で育ってしまうと、弊害は後も発達にまで影響を及ばしてしまう。各発達時における環境としてどのように指導をしていけばよいだろうか。
幼児期は全身の筋肉が発達してきて、自分で立って歩けるようになり、活動性が見られる。また排泄等をコントロールすることが可能となるなど自律性発達する。しかし、誉められると意欲が高まり得意になって行動する...