学習指導要領には、ガイダンス機能の充実が強調されている。なぜあたらためて強調されているのかというと、これからの変化の激しい社会において「ゆとり」のなかで「生きる力」を育てる大切さを強調している。「生きる力」とは、自分で課題を見つけ、自ら学び、よりよく問題を解決する能力や自らを律しつつ、他人と協調し、他人を思いやる心や感動する心など豊かな人間性とたくましく生きるための健康や体力と定義づけられ、「確かな学力」「豊かな人間性」「健康と体力」の3つの要素からなる力である。そこで、最近の児童・生徒の生きる力を育てる指導方法は、児童・生徒一人一人に応じた学校での生徒指導、進路指導、学校相談、進路相談等を積極的に働きかける「ガイダンス・カウンセリング」が必要である。では、児童・生徒の「生きる力」を育てる指導方法についての「ガイダンス・カウンセリング」の役割と課題について考える。
はじめに、ガイダンス・カウンセリングの役割とは、学校教育全体を通した「生きる力」の育成、児童・生徒のゆとりの確保、児童・生徒の様々な社会体験・生活体験・自然体験、学校・家庭・地域との連携による教育の充実等を重視して、普...