聖徳太子の事蹟およびその思想

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    ●課題6 聖徳太子の事蹟およびその思想について述べなさい。
     
    まず最初に、聖徳太子の事蹟は、端的に言えば、推古天皇の摂政として、中国に倣った政治組織などを導入し、大豪族の(蘇我氏)と協力しつつ旧来の氏族制度を打破し、天皇を中心とした国家の理想主義的革新を図ったことにある。そして、あらゆる具体的改革の背景にあったのが、聖徳太子独自の解釈にもとづく仏教思想であった。そこで、以下では、具体的な改革に触れつつ、そこに見られる聖徳太子の思想を示していきたいと私は考える。
     聖徳太子は幼少の頃から仏教をたしなみ、「崇仏派」の蘇我氏と「排仏派」の物部氏との争いにおいては四天王の像を彫って祈願をするなど、蘇我氏側の支援にまわった。そして、戦後、摂政として実権を握ることとなる。そこで、具体的改革となった一つ目は、600年から開始された遣隋使である。聖徳太子は、留学生を派遣することによって、仏教に代表される隋の文化や制度などを吸収しようと意図していたのである。そして、実際にここで吸収した知識は、以後の政策に活かされていくこととなる。その代表が、(603年)に制定された「冠位十二階」という位階制度である。...

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