日本の地形の特色
まずは、日本の地形の特色について概観してみたい。日本の60%近くは山地であり、山脈とか山地と呼ばれるような個々の山の集まりは細長い輪郭を呈している。そして、その間を縫うように平野や台地、盆地が広がっている。それら一つ一つは極めて小規模であり、さまざまな地形がモザイク状に配置されているのが特色であると言える。
プレートテクトニクス論
山地が日本の多くを占めている理由について、プレートテクトニクス論に基づいて説明してみたい。この理論は、地球の表層を複数のプレートが覆っており、それらが互いに動き合うことで種々の地形が形成されるというものである。日本を見てみると、東側には太平洋プレート、南側にはフィリピンプレート、西側にはユーラシアプレート、北側には北アメリカプレートというように、四つのプレートが重なり合う場所に位置しており、これは、世界的に見ても稀有な例である。
先ほど挙げたプレートのうち、前者二つは海洋プレートと呼ばれ、後者二つは大陸プレートと呼ばれる。海洋プレートが、大陸プレートの下に沈み込むことによって、当該部分が隆起し、山脈が形成されるのである。また、プレート...