ミレニアム開発目標と日本のODA
アフリカ開発と地域配分
戦後における開発援助の歴史の中で、アフリカ開発の遅れが大きな課題となっている。1960年代に次々と独立を果たしたアフリカ諸国は、特に旧宗主国の欧州からの援助を受け発展の道を探っていた。当時の経済成長に注目した開発政策は、民族や政治など様々な問題を抱え国としてスタートしたばかりのアフリカ諸国には適合せず、貧困の拡大を招くなど方針転換を必要とした。ミレニアム開発目標におけるターゲットの多くがアフリカの抱える大きな問題であり、アフリカはミレニアム開発目標の達成において重要な地域である。アフリカの経済成長を妨げているのは根深い貧困問題であり、貧困や飢餓の削減、教育の普及、衛生状況の改善などミレニアム開発目標の進展が起こらなければアフリカ諸国の多くは成長を可能としないと認識されている。後発開発途上国(LDCs:Least Development Countries)の50カ国のうち34カ国はアフリカに存在する。
2001年の時点で世界の人口は62.0億人おり、そのうち11.0億人は1日1ドル以下で生活する「絶対的貧困」層である。その...
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