ミレニアム開発目標と日本のODA
GNIに対するODA比0.7%目標
1968年に世界銀行総裁に就任したばかりのロバート・マクナマラは、カナダの元首相であるレスター・ピアソンに過去20年間の開発に関する評価と検討を依頼した。米国、イギリス、フランス、西ドイツ、ブラジル、ジャマイカ、日本の専門家7名からなる国際開発委員会が設置され、1969年10月のIMF・世界銀行総会において「開発におけるパートナーシップ」と題した報告書を提出した。この「ピアソン報告」と呼ばれる報告書は、先進国側に援助方法改善の提案をする詳細なガイドブックで、途上国自身の自立精神を含む南北双方の共同による開発を勧告している。ピアソン報告は借款条件や資金量のガイドラインを提案し、途上国の負担の少ない多額の資金供与を先進国に求めており、特に「1975年(遅くとも80年)までに政府開発援助をGNIの0.7%にする」という勧告は当時の西欧先進国の多くに支持され、援助額の指針として広く用いられるようになったが、GNIの0.7%という数字はミレニアム開発目標の中にも含まれており、2000年を迎えても先進諸国はこの目標を達成できず...
ですので脚注の数字に誤りがある可能性がありますが、ご了承ください。