子育てに求められる支援とその背景について
「子育てには三代かかる」と言われている。子を育てるには心豊かな立派な親が必要であり、立派な親はその親に立派に育ててもらう必要があるのである。しかし、現在の日本ではそういった親は減り、子育てに関する多種多様な問題が発生している。そのため、保護者からのニーズが増え、結果として保育士などからの多くの支援を必要とするようになってしまっているのである。
それでは、親が保育士などへの子育て支援を必要とするようになった背景について、多角的に検討してみたい。
(1)社会の変化
まず社会の変化として男女雇用均等法による女性の社会進出がある。これにより、女性の晩婚化が進んでいったのである。その理由の一つに、近年の物価高がある。つまり将来、所帯を持つための財産形成として、結婚するまでの敷居を高く捉えており、結果として晩婚となるのである。また、昔ほど適齢期のうちに結婚をしなければならないという風潮が薄くなり、就労して獲得した時間的・金銭的な余裕をもっと自分自身のために使い、充足感を得ようと、より長く独身であろうとする者も多い。
その他、都市のマンションなど...