社会思想論

閲覧数2,334
ダウンロード数9
履歴確認

    • ページ数 : 2ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    タグ

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    社会思想論
    ハンナアーレントが「悪の陳腐さ」という言葉で何を表わそうとしたのか、2000字程度にまとめて考察したい。
    「悪の陳腐さ」――
    この言葉により、ハンナアーレントの存在は広く知られるようになった。この「悪の陳腐さ」という言葉は彼女の著書『イェレサレムのアイヒマン』の副題(悪の陳腐さについての報告)によって造られたもので、それ以後、衝撃的で理解しがたい大規模な犯罪が起こるたびにメディアや評論家によりよく使われるようになったのだが、そうしたとき、人々はどのように思っているのだろうか。
    おそらく、人々は「悪の陳腐さ」という言葉について誤解をしていた。
     イマニュエルカントによると、「悪」には抽象的な形容詞が必要とする場合があり、それは〈根源的な〉という言葉である。カントによると、「悪」とは根源的な悪とそうでないものに分けられる。カントは根源的な悪はめったにないものとしているが、根源的な悪とは、悪い動機や、悪を行う意図や人間の悪い心に根差すタイプのものである。つまり、「悪」とは、少なからずとも良心をもつもの、あるいは持っていたものから生まれる悪と、良心のかけらも持たない無から生まれる悪...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。