学級における、集団としての心理学的特長、リーダーシップについて説明せよ。
学級集団は、教育する側によって意図された教育目標のもとに、強制的に組織された集団のことである。学級の意義としては2つ考えられる。1つは、集団で学ぶことにより、仲間で課題を達成することの大切さ、喜びを知ることや、多様な考え方を知ることなどがある。もう1つは、学級は社会学習の場であり、社会性を身に付けたり、人間関係の中で精神発達に影響を与える重要な場であることである。
学級集団の心理学的特徴として、2つをあげる。
1.学級の集団化の課程
学級の成員が集められてから、効率的な集団、すなわち、共通目的達成のために機能する集団に発達する過程は、次のようになる。
他の成員のことを知り、自分の存在位置や適応方法を知り、信頼関係ができてくる。
規範(成員が受容する行動基準)ができる。
規範に対して反応が出て、対人葛藤が起こる。
葛藤を乗り越え、規範が受容されると、集団は結束する。
2.学級の構造と子どもの特徴
・学級が競争集団である場合は、子ども同士のコミュニケーションは欠如し、他者に攻撃的・否定的になる。
・学級が協力集団...