?.はじめに
「隠れたカリキュラム」として、『ジェンダー』を選んだ。保育園の頃から、男女には差があると自然と教え込まれてきた気がする。男女混合出席簿、「くん」と「さん」、委員長と副委員長、男女の“色分け”等、さまざまな問題があり調べてみようと思う。
?. 学校教育における性別分化
現代日本の学校教育をジェンダーの観点から学校段階ごとに概観すると、次のような流れに整理することができる。まず、幼児教育段階ではカテゴライズによる性別分離の基礎が築かれ、小学校では幼児教育段階の性別カテゴリーを引き続きつつも、男女均質化の原則が強く支配する。しかし、中学校に進学する段階で、性別の差異を強調する文化が、思春期という子供の発達段階ともあいまって展開される。高校段階では、中学校において生じた性別文化のプロセスが、学校・学科選択によって本格的に展開し、さらに卒業時点での高等教育機関への進学の有無と進学先の選択によって、最終的な成文化が完成する。
『ジェンダー・フリーへ』(教育言論レポート)
Ⅰ.はじめに
「隠れたカリキュラム」として、『ジェンダー』を選んだ。保育園の頃から、男女には差があると自然と教え込まれてきた気がする。男女混合出席簿、「くん」と「さん」、委員長と副委員長、男女の“色分け”等、さまざまな問題があり調べてみようと思う。
Ⅱ. 学校教育における性別分化
現代日本の学校教育をジェンダーの観点から学校段階ごとに概観すると、次のような流れに整理することができる。まず、幼児教育段階ではカテゴライズによる性別分離の基礎が築かれ、小学校では幼児教育段階の性別カテゴリーを引き続きつつも、男女均質化の原則が強く支配する。しかし、中学校に進学する段階で、性別の差異を強調する文化が、思春期という子供の発達段階ともあいまって展開される。高校段階では、中学校において生じた性別文化のプロセスが、学校・学科選択によって本格的に展開し、さらに卒業時点での高等教育機関への進学の有無と進学先の選択によって、最終的な成文化が完成する。
Ⅲ.幼児・初等教育における性別カテゴリーの多用
幼児教育や初等教育段階の男女で共有された場の内部では性別が基本...