1960年代シンガポールの経済発展分析
はじめに
シンガポールは、1950年代~60年代にかけて急成長を遂げた。それは、発展形態や時期をみると1965年のシンガポール独立により単純に成長したわけではなく、いくつかの要因が複雑に入り組んだ結果論のようにも見える。これには、旧宗主国のイギリスは関係しているのだろうか。それともシンガポール自身が成長のために練った計画なのか、それとも貿易が盛んな地域であるがゆえの必然だったのか。
2007年、シンガポールは遂に日本の1人当たりGDP額を上回った。今やシンガポールはアジア一豊かな国まで成長したのだ。これほどの急成長を遂げたそもそもの要因はどこにあるのか。シンガポール自身が起こしたものなのか、それともイギリスが影響しているのか。1950年代のシンガポールは中継貿易に依存する形での経済発展に成功した。つまりシンガポールの工業化によるものではなく他国の貿易あっての経済発展であったため、自国の力によるものとは決して言えない。今日のシンガポールは工業化に成功し大きく成長しており、この発展なしには日本の1人当たりGDPを上回ることはなかっただろう。よって...