マルクス=レーニン主義が共産主義といわれていますが、はじめから共産主義だったわけではなく、市民的自由主義から急進的な民主主義観に至り、それをしだいに共産主義に移行していったのです。共産主義に到達するまで、根本問題となっていた普遍的、人間的解放の問題を解くために政治的、社会的側面から把握し、ヘーゲル法哲学批判からこの問題の取り組みを始めました。ただ、ヘーゲル法哲学批判ではまだ共産主義に到達しておらず、ようやく、人間は社会が共同的本質を本質とすることによって解放されるはずである急進的な民主主義観に到達したばかりなのです。そして、急進的な民主主義観から共産主義に移行が完成したのは、2つの論文「ユダヤ人問題によせて」と「ヘーゲル法哲学批判」の両方で完成した。
※ 1(第1の論文「ユダヤ人によせて」にさしあたってマルクスは人々を孤立的、利己主義的諸個人に変え、また人々が幻想的な方法だけで共同的な生活をいとなむ国家に、かれらの本質、共同的本質を外化するように人々を陥れる私的所有によって、社会と国家との間の矛盾がどのように条件づけられているかを明らかにし、それゆえ政治的国家と市民社会の間の対立は急進的な民主主義の樹立によってではなくて、私的所有の全廃によってのみ止揚することができると主張した。)
※ 2(第2の論文、活発にかかわりはじめたパリの果敢なプロレタリア運動の影響と、当時で力強く広まりつつあった社会主義的、共産主義的学説の影響のもとでかかれ、そこで、私的所有の止揚は、市民社会を拒絶し、それを共産主義社会でおきかえることができる革命的プロレタリアートだけの任務でありうるのだ、ということを明らかにしました。)
設問1、マルクス=レーニン主義について
マルクス=レーニン主義が共産主義といわれていますが、はじめから共産主義だったわけではなく、市民的自由主義から急進的な民主主義観に至り、それをしだいに共産主義に移行していったのです。共産主義に到達するまで、根本問題となっていた普遍的、人間的解放の問題を解くために政治的、社会的側面から把握し、ヘーゲル法哲学批判からこの問題の取り組みを始めました。ただ、ヘーゲル法哲学批判ではまだ共産主義に到達しておらず、ようやく、人間は社会が共同的本質を本質とすることによって解放されるはずである急進的な民主主義観に到達したばかりなのです。そして、急進的な民主主義観から共産主義に移行が完成したのは、2つの論文「ユダヤ人問題によせて」と「ヘーゲル法哲学批判」の両方で完成した。
1(第1の論文「ユダヤ人によせて」にさしあたってマルクスは人々を孤立的、利己主義的諸個人に変え、また人々が幻想的な方法だけで共同的な生活をいとなむ国家に、かれらの本質、共同的本質を外化するように人々を陥れる私的所有によって、社会と国家との間の矛盾がどのように条件づけられているかを明らかにし、それゆ...