宋と遼王朝・金王朝との関係を政治的・経済的背景を踏まえて論述せよ。
中国では,唐の滅亡後,五代の紛乱時代を経て,宋・遼の二国が南北に対立するに至った。宋は唐末以来勢力を振るっていた武人の権力を抑えて,文治主義による政治組織を採用した。このため,宋の武力は弱まり,絶えず外民族に圧迫されて,国威は外に向かって伸びなかったため、遼や西夏の侵入が激しくなると、宋は彼らと和平を結び、毎年銀や絹などを送って、一時的な平和の維持に努めなければならなかった。こうした外交・防衛費に加え、官僚の増加に伴う出費も増え、宋は深刻な財政難に見舞われた。そこで11世紀後半、王安石は農民の生活安定を図るために青苗法・方田均...