1986〜2001年における日経225種平均株価の変動について

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    1. はじめに
     我が国の代表的な株価指数である日経225種平均株価(以下、日経平均と略す)は、1989年末に38915、87円という最高値をつけた後、いわゆるバブル崩壊で急落し、今日、その3分の1以下の一万円余りを推移している。株価の低落は、地下の定価と相まって、企業や個人の資産を大幅に目減りさせ、日本企業の体力を大きく減退させる事となった。今日の日本経済がなお不振にあえいでいる原因の一つに、この株価低迷が挙げられる事は疑いがない。
     ここでは、株価の変動の特徴を改めて考える事をテーマとして、1985年1月〜2001年6月における日経平均の日次変動について分析を試みたので報告する。
    2. 日経平均の推移
     図1に1985年1月4日から2001年6月25日までの日経平均の推移を示している。1985年1月に11558.06円で始まった日経平均は、その後の世界的な株価の高騰と歩調を合わせるように上昇し、1987年のアメリカにおける株価暴落、いわゆるブラックマンデーの影響も乗り越えて、1989年末には4万円をうかがうまで急騰した。
     この時期には地価も大幅に上昇し、大都市圏商業地の地価は1985年から1990年までに4倍まで急騰している。地価や株価の上昇は、企業の含み資産価値を増大させ、これを背景に企業の投資意欲も大きく伸びたが、1990年代に入ると一転、バブル崩壊によって、いわゆる逆資産効果が起こり、いまなお日本経済を脅かしている不良債権という名の亡霊と化した。また、株価の低迷は大口株主である銀行や保険会社の資産を大きく目減りさせ、これらのバランスシート悪化の元凶として大きくのしかかっている。

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    1986~2001年における日経225種平均株価の変動について
    はじめに
    我が国の代表的な株価指数である日経225種平均株価(以下、日経平均と略す)は、1989年末に38915、87円という最高値をつけた後、いわゆるバブル崩壊で急落し、今日、その3分の1以下の一万円余りを推移している。株価の低落は、地下の定価と相まって、企業や個人の資産を大幅に目減りさせ、日本企業の体力を大きく減退させる事となった。今日の日本経済がなお不振にあえいでいる原因の一つに、この株価低迷が挙げられる事は疑いがない。
    ここでは、株価の変動の特徴を改めて考える事をテーマとして、1985年1月~2001年6月における日経平均の日次変動について分析を試みたので報告する。
    日経平均の推移
    図1に1985年1月4日から2001年6月25日までの日経平均の推移を示している。1985年1月に11558.06円で始まった日経平均は、その後の世界的な株価の高騰と歩調を合わせるように上昇し、1987年のアメリカにおける株価暴落、いわゆるブラックマンデーの影響も乗り越えて、1989年末には4万円をうかがうまで急騰した。
    この時期には地...

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