90回問16
図は光が等方性の媒質Aから媒質Bに入るとき、その境界面で進行方向が変わる現象を模式的に示している。これに関する記述のうち、正しいものはどれか。
媒質Bの媒質Aに対する屈折率(相対屈折率)nはn で表される。
媒質Bの媒質Aに対する屈折率(相対屈折率)nは入射角iによらず一定である。
媒質Bの媒質Aに対する屈折率(相対屈折率)nは入射光の波長によらず一定である。
日本薬局方一般試験法の屈折率測定法では、通例、温度20℃で、光源としてキセノンランプを用いるよう規定されている。
解答 2
× 媒質Bの媒質Aに対する屈折率(相対屈折率)nはn で表される。
○
× 媒質中の光の速度は振動数の影響を受けて変化する。したがって、入射光の波長を変化させると、振動数が変化し、媒質中の光の速度も変化するため、媒質Bの媒質Aに対する屈折率(相対屈折率)nも変化する。
× 日本薬局方一般試験法の屈折率測定法では、通例、温度20℃で、光源としてナトリウムスペクトルD線を用いるよう規定されている。
重要:通常、物性を分数で表す場合、基準物質を分母に、試料物質を分子において表すが、屈折率を調べるとき、光を上から下に進行するときの角度の変化(入射角と屈折角)を比較しているため、相対屈折率を正弦(sin)で表す場合、基準物質を分子に試料物質を分母において表す。
i
γ
境界面
媒質A
媒質B
入射光
屈折光