1. はじめに
情報通信技術が発達し、情報の価値が高まった今日の高度情報社会では、我々はマスメディアやインターネットを通して社会情報から娯楽に関する情報まで、あらゆる情報を手に入れることが出来る。これらの情報は、我々の生活を豊かにしてくれる有益なものであるが、一方で、扱い方によっては、我々に被害を及ぼす危険性のある情報も存在する。それが個人情報である。
近年、個人情報をめぐる事件がよく報道されるようになった。これらの事件は、我々自身に関する情報であるはずの個人情報が、我々の知らないところでどのように扱われているかを、我々が十分に把握していないということを物語っている。
我々はあらゆる情報を利用していく上で、自分の個人情報についてもっとよく理解し、その扱い方を見直さなくてはならない。
本レポートでは、現在、個人情報をめぐって起きている問題を明らかにし、我々の個人情報を守るためにはどうしたらよいかを考える。
2. 現在の個人情報のあり方
2.1. 個人情報はどのようなところで利用されているのか
個人情報は現在、さまざまな機関で利用されている。各省庁、警察、地方自治体をはじめ、病院、学校、企業など、あらゆる社会組織が「個人情報のデータ・バンク(個人情報が集積している組織)」と化しており、我々が知らないところで我々の個人情報が収集され、さまざまな目的のために利用・加工され、我々が知らないうちに他者に伝達されているのである。
2.2. 個人情報を利用するメリット・デメリット
(1) 個人情報を利用するメリット
まず、国家や地方自治体の扱う個人情報に関しては、次のようなことがあげられる。国家が行う国勢調査は、定期的に個人情報を収集・更新することにより、人口の動態を調査できる。警察が収集する個人情報は、治安目的や犯罪調査などに役立てることができる。
「我々の個人情報を守るには」
はじめに
情報通信技術が発達し、情報の価値が高まった今日の高度情報社会では、我々はマスメディアやインターネットを通して社会情報から娯楽に関する情報まで、あらゆる情報を手に入れることが出来る。これらの情報は、我々の生活を豊かにしてくれる有益なものであるが、一方で、扱い方によっては、我々に被害を及ぼす危険性のある情報も存在する。それが個人情報である。
近年、個人情報をめぐる事件がよく報道されるようになった。これらの事件は、我々自身に関する情報であるはずの個人情報が、我々の知らないところでどのように扱われているかを、我々が十分に把握していないということを物語っている。
我々はあらゆる情報を利用していく上で、自分の個人情報についてもっとよく理解し、その扱い方を見直さなくてはならない。
本レポートでは、現在、個人情報をめぐって起きている問題を明らかにし、我々の個人情報を守るためにはどうしたらよいかを考える。
2. 現在の個人情報のあり方
2.1. 個人情報はどのようなところで利用されているのか
個人情報は現在、さまざまな機関で利用されている。各省庁、警察、地方自治...