奈良県生駒市で女性(当時24歳)がバイクにはねられ死亡した交通事故を巡る損害賠償訴訟で、大阪高裁が、女性の母親の呼吸困難などの症状を娘の死によるPTSD(心的外傷後ストレス障害)と認め、PTSD分の慰謝料を200万円と認定していたことが21日、分かった。交通事故の損害賠償訴訟では、目前で子どもを失った親のPTSDを認めた例はまれにあるが、事故を目撃していない親について認めた判決は極めて異例である。
訴えていたのは同市俵口町、無職、片岡脩さん(70)と清子さん(62)夫妻。二女のこずえさんは97年10月2日夜、同市辻町の国道168号を自転車で帰宅中、市内の男性のミニバイクにはねられ、頭を強く打って2週間後に死亡した。 清子さんは、こずえさんの死後、屋内や外出中にも呼吸困難で倒れるようになり、頻繁に救急車で運ばれた。視力が極端に落ち、睡眠障害や脱水症状、体重の激減にも苦しみ、症状は1年ほど続いた。自宅と最寄り駅の間にある事故現場前を通ると息苦しくなるため、同市内の別のマンションに引っ越した。
PTSD
2002年5月22日 朝日新聞より
奈良県生駒市で女性(当時24歳)がバイクにはねられ死亡した交通事故を巡る損害賠償訴訟で、大阪高裁が、女性の母親の呼吸困難などの症状を娘の死によるPTSD(心的外傷後ストレス障害)と認め、PTSD分の慰謝料を200万円と認定していたことが21日、分かった。交通事故の損害賠償訴訟では、目前で子どもを失った親のPTSDを認めた例はまれにあるが、事故を目撃していない親について認めた判決は極めて異例である。 訴えていたのは同市俵口町、無職、片岡脩さん(70)と清子さん(62)夫妻。二女のこずえさんは97年10月2日夜、同市辻町の国道168号を自転車で帰宅...