? データの整理と解析 ? 時系列プロットの解析
本稿で扱うデータは、米国Federal Reserve Bank of New York HPより取得した、2003年10月28日から2005年10月20日までの日次の円ドル為替レートである。このデータを本稿では「rate」と表記する。また、このデータを時系列データに変換したものを「rate.ts」と表記する。次に挙げるものは、データを読み込み描画したものである。Time軸と平行な青線は平均値を示すものである。
>plot(rate.ts,main=“Exchange Rate:JPY-USD”)
>abline(h=mean(rate.ts),col=”blue”)
平均値は108.2であるが、上図より平均値付近を変動しているのではなく、変動には上昇トレンドが観察される。よって、期間設定を変化させる事により、平均値は推移すると考えられる。また、トレンドが上昇トレンドのまま一定である事から、変動は線形に近いと考えられる。
? 度数分布グラフの分析 次に、階級数を変化させて度数分布グラフを描画する。スタージェスの公式によれば、適当な階級数は10であったが、加えて階級数が6と23の場合の度数分布グラフも描画する。
>par(mfrow=c(1,3))
>hist(rate.ts,main=”Histogram of rate.ts”)
>hist(rate.ts,main=”Histogram of rate.ts:breaks=6”)
>hist(rate.ts,main=”Histogram of rate.ts:breaks=23”)
階級数が10及び23の時は、分布の頂上が2つ観察されるため、データは双峰分布していると考えられる。分布の頂上は、およそ106及び110付近で観察されるため、この地点におけるデータの頻度が高いと言える。また、若干右裾の長さが見られるため、分布は右に歪んでいると考えられる。
? 基礎統計量の分析 データの代表値を考える。
1変量データの整理と統計解析:日米円ドル為替レートの分析
概要
本稿では、Federal Reserve Bank of New Yorkが公開している2003.10.28~2005.10.20における円ドル為替レートのデータを用いて、Rによる基本的な統計解析を行っている。時系列プロットの解析では、データが上昇トレンドを持つ事が観察された。また、歪度や尖度、確率密度推計やQQプロットにより、データの正規性の検討を行ったが、本データでは、分布が正規分布に従っているとは言えない結果が得られた。
Ⅰ データの整理と解析
ⅰ 時系列プロットの解析
ⅱ 度数分布グラフの分析
ⅲ 基礎統計量の分析
Ⅱ ノンパラメトリック確率密度推計
Ⅲ 正規性の検討
ⅰ ヒストグラムとカーネル密度推計値との比較検討
ⅱ 正規確率点プロット(QQプロット)による検討
Ⅰ データの整理と解析
ⅰ 時系列プロットの解析
本稿で扱うデータは、米国Federal Reserve Bank o...