ファッションとは、一体、何を意味するのであろうか。まず辞書には、「衣装についての流行・はやり」とある。あまりにも抽象的で明確ではないが、要するに、ファッションとは流行を意味するということらしい。
しかし、本当にファッションとは、流行そのものなのであろうか。多くの人間が好むもの、あるいは、多くの人間に受け入れられやすいものが、ファッションなのであろうか。
ファッションとは、自己表現するために服を着ることである。まず、このように定義しようと思えば、できなくもないであろう。服という媒体を用いて自己の個性を外界に発するというプロセスは、我々にとって最も容易な自己表現手段である。ファッションの要素に自己表現が含まれ得るというのは、容易に肯定できよう。
しかし、これだけでは不充分ではないだろうか。つまり、仮にファッションが自己表現手段であるとすると、例えば奇抜なファッションが好きな人間は、自分が奇抜な人間であるということを表現しようとしていることになってしまう。しかし、多くの場合、人が服を着るときに、ここまで深く考えるということは、そう多くあることではあるまい。
いうまでもなく、ファッションという概念は、所詮は人間によって作り出されたものである。ファッションの優劣を決めるのに、絶対的なものがあるわけではなく、一個人の思い込みにすぎない。ということは、ファッション自体にそれほど大きな価値があるはずもない。現実に起こっている事象に対して、後天的に人間が理屈を付けただけにほかならない。
ファッションとは、一体、何を意味するのであろうか。まず辞書には、「衣装についての流行・はやり」とある。あまりにも抽象的で明確ではないが、要するに、ファッションとは流行を意味するということらしい。 しかし、本当にファッションとは、流行そのものなのであろうか。多くの人間が好むもの、あるいは、多くの人間に受け入れられやすいものが、ファッションなのであろうか。
ファッションとは、自己表現するために服を着ることである。まず、このように定義しようと思えば、できなくもないであろう。服という媒体を用いて自己の個性を外界に発するというプロセスは、我々にとって最も容易な自己表現手段である。ファッションの...