モール塩の合成と分析

閲覧数26,564
ダウンロード数23
履歴確認

    • ページ数 : 2ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    1.目的
     身近にある鉄屑からモール塩(硫酸第一鉄アンモニウム6水塩/Fe(NH4)2(SO4)2・6H2O)を合成する。さらにそれに含有されている鉄の量を容量分析によって測定する。
    2.方法
    2−1.モール塩の合成
     熱した希硫酸に鉄屑を加えると以下のように反応する。
    Fe + H2SO4 → FeSO4 + H2
     この溶液に硫酸アンモニウム((NH4)2SO4)を加えると錯体を作る反応を起こす。
    FeSO4 + (NH4)2SO4 + 6H2O → Fe(NH4)2(SO4)2・6H2O
     こうして得たモール塩の高温での飽和溶液を氷冷することでモール塩の結晶を得る。
    2−2.モール塩の容量分析
     モール塩中の2価の鉄は過マンガン酸カリウム(KMnO4)の溶液を加えることで以下のような反応を起こし、3価の鉄に酸化される。
    5Fe2+ + MnO4- + 8H+ → 5Fe3+ + Mn2+ + 4H2O
     この際、過マンガン酸カリウムが過剰となり、その赤紫色が表れる点を反応の終点である。
    過マンガン酸カリウム溶液の標定にはシュウ酸2水和物((COOH)2・2 H2O)の溶液を用いる。
    5(COOH)2 + 2MnO4- + 6H+ → 10CO2 + 2Mn2+ + 8H2O
    3.操作と結果
    3−1.モール塩の合成
     鉄屑としてホッチキスの針(MAX針:少なくとも2000年以前製)を8.09gはかり、イオン交換水80mlに共通試薬の硫酸を16mlを加えて調整した希硫酸に入れた。これをホットプレートの上に乗せ、熱しながら2時間程反応させた。反応を促進させるため、硝酸を約2ml加えた。反応の進むのが遅かったため、鉄屑がすべてとけ切る前に溶液をろ過した。溶け残った鉄屑の重さをはかると2.35gであった。ろ液に硫酸アンモニウム24.27gをイオン交換水20mlに懸濁させたものを加え、ホットプレートで熱しながらイオン交換水を加え、すべて溶解させた。
     この溶液を氷冷し、析出した結晶をヌッチェで吸引ろ過した。これをできるだけ少量の0.05mol/lの希硫酸を熱したものに溶かした後に氷冷し、再結晶させた。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    1.目的
    身近にある鉄屑からモール塩(硫酸第一鉄アンモニウム6水塩/Fe(NH4)2(SO4)2・6H2O)を合成する。さらにそれに含有されている鉄の量を容量分析によって測定する。
    2.方法
    2-1.モール塩の合成
    熱した希硫酸に鉄屑を加えると以下のように反応する。
    Fe + H2SO4 → FeSO4 + H2
    この溶液に硫酸アンモニウム((NH4)2SO4)を加えると錯体を作る反応を起こす。
    FeSO4 + (NH4)2SO4 + 6H2O → Fe(NH4)2(SO4)2・6H2O
    こうして得たモール塩の高温での飽和溶液を氷冷することでモール塩の結晶を得る。
    2-2.モール塩の容量分析
    モール塩中の2価の鉄は過マンガン酸カリウム(KMnO4)の溶液を加えることで以下のような反応を起こし、3価の鉄に酸化される。
    5Fe2+ + MnO4- + 8H+ → 5Fe3+ + Mn2+ + 4H2O
    この際、過マンガン酸カリウムが過剰となり、その赤紫色が表れる点を反応の終点である。
    過マンガン酸カリウム溶液の標定にはシュウ酸2水和物((COOH)2・2 H2O)の溶液を用いる。
    5(CO...

    コメント3件

    songchi5 購入
    なかなかいい文章ですよね
    2006/05/09 21:34 (18年7ヶ月前)

    rosechild 購入
    簡素にまとまっていました。参考にさせていただきます。
    2006/09/14 18:03 (18年3ヶ月前)

    elemental 購入
    参考になりました。
    2007/10/21 22:16 (17年2ヶ月前)

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。