1.目的
身近にある鉄屑からモール塩(硫酸第一鉄アンモニウム6水塩/Fe(NH4)2(SO4)2・6H2O)を合成する。さらにそれに含有されている鉄の量を容量分析によって測定する。
2.方法
2−1.モール塩の合成
熱した希硫酸に鉄屑を加えると以下のように反応する。
Fe + H2SO4 → FeSO4 + H2
この溶液に硫酸アンモニウム((NH4)2SO4)を加えると錯体を作る反応を起こす。
FeSO4 + (NH4)2SO4 + 6H2O → Fe(NH4)2(SO4)2・6H2O
こうして得たモール塩の高温での飽和溶液を氷冷することでモール塩の結晶を得る。
2−2.モール塩の容量分析
モール塩中の2価の鉄は過マンガン酸カリウム(KMnO4)の溶液を加えることで以下のような反応を起こし、3価の鉄に酸化される。
5Fe2+ + MnO4- + 8H+ → 5Fe3+ + Mn2+ + 4H2O
この際、過マンガン酸カリウムが過剰となり、その赤紫色が表れる点を反応の終点である。
過マンガン酸カリウム溶液の標定にはシュウ酸2水和物((COOH)2・2 H2O)の溶液を用いる。
5(COOH)2 + 2MnO4- + 6H+ → 10CO2 + 2Mn2+ + 8H2O
3.操作と結果
3−1.モール塩の合成
鉄屑としてホッチキスの針(MAX針:少なくとも2000年以前製)を8.09gはかり、イオン交換水80mlに共通試薬の硫酸を16mlを加えて調整した希硫酸に入れた。これをホットプレートの上に乗せ、熱しながら2時間程反応させた。反応を促進させるため、硝酸を約2ml加えた。反応の進むのが遅かったため、鉄屑がすべてとけ切る前に溶液をろ過した。溶け残った鉄屑の重さをはかると2.35gであった。ろ液に硫酸アンモニウム24.27gをイオン交換水20mlに懸濁させたものを加え、ホットプレートで熱しながらイオン交換水を加え、すべて溶解させた。
この溶液を氷冷し、析出した結晶をヌッチェで吸引ろ過した。これをできるだけ少量の0.05mol/lの希硫酸を熱したものに溶かした後に氷冷し、再結晶させた。
1.目的
身近にある鉄屑からモール塩(硫酸第一鉄アンモニウム6水塩/Fe(NH4)2(SO4)2・6H2O)を合成する。さらにそれに含有されている鉄の量を容量分析によって測定する。
2.方法
2-1.モール塩の合成
熱した希硫酸に鉄屑を加えると以下のように反応する。
Fe + H2SO4 → FeSO4 + H2
この溶液に硫酸アンモニウム((NH4)2SO4)を加えると錯体を作る反応を起こす。
FeSO4 + (NH4)2SO4 + 6H2O → Fe(NH4)2(SO4)2・6H2O
こうして得たモール塩の高温での飽和溶液を氷冷することでモール塩の結晶を得る。
2-2.モール塩の容量分析
モール塩中の2価の鉄は過マンガン酸カリウム(KMnO4)の溶液を加えることで以下のような反応を起こし、3価の鉄に酸化される。
5Fe2+ + MnO4- + 8H+ → 5Fe3+ + Mn2+ + 4H2O
この際、過マンガン酸カリウムが過剰となり、その赤紫色が表れる点を反応の終点である。
過マンガン酸カリウム溶液の標定にはシュウ酸2水和物((COOH)2・2 H2O)の溶液を用いる。
5(CO...