不安状態にある患者への対応
不安は、人が新しい事態や身体の不調に直面したとき、あるいは何か重要な選択を迫られたりした時などに、ごく普通に体験されるものである。
不安とは、一般に人が頼りなさ、不確かさ、孤立した気持ちなどに陥って、自分の存在が脅かされるような状態をさしていう。また、内部衝動を自分でコントロールできそうにないと感じたとき、さらに自分を正当に表現できないとき、あるいは他の人から認められないときなどに生じる、漠然とした気がかりを意味する。
(1)患者が不安状態にあることを察知する。
いつもの様子と違うこと、違和感を見逃さない。
訴えの内容にとらわれずに、訴え方に注目する。
症状の消退だけに関心を集中しない。
身体症状、他の人からの訴えや情報をきっかけにして、援助の必要性を見出す。
患者の表現を支える。
患者が示す気がかりな行動を対処の手段として受け止め、行動の矯正を迫らない。
根掘り葉掘り事実関係を聞き出すような態度を示さない。
安易に解決を引き受けるような応答は避ける。
表現の一貫性のなさを指摘しない。
言動のちぐはぐさを是正しようとしない。
(3)安全を保障し、具体的な行動...