愛着の形成について

閲覧数4,485
ダウンロード数52
履歴確認

    • ページ数 : 2ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

     乳幼児が多く死ぬ時代があった。この原因の一つを現代では、「マタ−ナル・デプリベーション」という言葉で表している部分が多くある。
     二十世紀初頭、乳児院、孤児院などに収容されて育った乳幼児に高い死亡率や罹患率、また発育の遅れが多く見られた。当時施設では、風邪を予防するなどといった医学的な措置が取られたが、効果は上がらなかった。ところが、一部の施設で行なわれた個人的な接触や愛撫などの看護方法をとったところ、死亡率が減少したのである。これは、マタ−ナル・デプリベーション、つまり良好な母子関係の喪失や剥奪、によって母との絆を結べなかった子どもには死亡率が高いということである。
     上記のことより、子どもの成長、及び安定した精神の発達とは、親密、安全、子どもが安心できるといったことが恒常的な場所でないと確立できないのである。通常、これは母親であり、またそれに変わる存在の事をさす。「マザーリング」と呼ばれる母親の愛撫、つまり身体的接触は、母と子を結びつけるものは生命維持のための依存である、という考え方に対して生まれたものであり、事実の一部を述べたものである。さらにその先に、特定の人、一般に母親との精神的な関係を意味する「アタッチメント」が母と子を結びつけているとしたのである。
     この証明として発達心理学者であるハーリー・F・ハーローは、生後間もない子ザルにミルクが出る針金製の母ザルと、ミルクは出ないが柔らかい布で作られた母ザル模型を与え、子ザルがどちらの母親模型を選択するかという実験を行なった。その結果、子ザルは一日の大半を織布製の母ザルと過ごし、食事の時にだけ針金製の方に向かったのである。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

       愛着の形成について
     乳幼児が多く死ぬ時代があった。この原因の一つを現代では、「マタ-ナル・デプリベーション」という言葉で表している部分が多くある。
     二十世紀初頭、乳児院、孤児院などに収容されて育った乳幼児に高い死亡率や罹患率、また発育の遅れが多く見られた。当時施設では、風邪を予防するなどといった医学的な措置が取られたが、効果は上がらなかった。ところが、一部の施設で行なわれた個人的な接触や愛撫などの看護方法をとったところ、死亡率が減少したのである。これは、マタ-ナル・デプリベーション、つまり良好な母子関係の喪失や剥奪、によって母との絆を結べなかった子どもには死亡率が高いということである...

    コメント8件

    spicasnow 購入
    短くまとまっており、読みやすく、わかりやすい。愛着を学ぶ人は一度読んでみる価値はある
    2006/01/12 21:14 (18年11ヶ月前)

    hn830928 購入
    参考にします
    2006/05/28 2:04 (18年7ヶ月前)

    znya38 購入
    公欠つづきのうえ、ろくに資料を配布しない、
    無能な先生のおかげでとてもてがかりの少ない、
    科目でしたので、大変助かりました。
    2006/07/06 14:20 (18年5ヶ月前)

    chatora777 購入
    わかりやすかったです。
    2006/07/14 12:22 (18年5ヶ月前)

    enyumi0519 購入
    わかりやすく、参考になりました。
    2006/09/04 21:25 (18年3ヶ月前)

    ayumememe 購入
    参考になりました
    2006/10/13 14:00 (18年2ヶ月前)

    euphoria 購入
    とてもわかりやすく、参考になりました。
    欲を言えば、ハーローの実験からストレンジシチュエーション法の話への移行がもうすこしスムーズだともっとよかったと思います。
    2006/11/21 14:17 (18年1ヶ月前)

    川野さかな 販売
    素敵なコメントありがとうございます。大学一年の後期のレポートです。
    やはり文に拙いところはありそうですね。>うp主@四年生
    2008/10/29 4:20 (16年2ヶ月前)

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。