西修の憲法論の特徴は9条の解釈、自衛隊、憲法の成立、天皇の継承などがある。
9条は制定者の意思が十分に解明されていない点が多く解釈が複数存在することになってしまった。①全戦全戦力放棄説2戦争違憲自衛行動合憲説3自衛戦争自衛戦力合憲説4政府の説5政治的規範説6憲法変遷説がある。自衛権は個別的自衛権と集団的自衛権がある。そこでの大きな問題は政府の解釈である。政府の解釈は、集団的自衛権は保有しているが、行使は出来ないというものだ。なぜなら日本は専守防衛をとっているからである。私は全戦全戦力放棄説を支持する。中途半端に自衛の戦力を持ったりすると自衛のためなどと言って武力行使することもできるし、あれこれ理由をつけてなんでもできるようになってしまう。何も持たないというのをアピールして平和のために世界中で戦力を放棄すれば戦争もなくなるし、軍事費は他の物にまわせて一石二鳥だと思う。
憲法の成立には押し付けがあったのか、総司令部の検閲はあったのか、8月革命はあったのかなどが問題になる。押し付けは多くの人が事実と認めている。そして宮澤教授は日本国健保の成立過程を非自発的・日自主的・自己欺瞞と評価している。8月革命は憲法改正限界説に基づいている。憲法改正限界説が多数を占めるが先生は憲法改正無限解説をとっている。これは改正の手続きを経ていれば、憲法の基本原理が変更されても憲法上なにも問題がなく、日本国憲法を大日本帝国憲法の全面的改正とみる立場がある。私も8月革命説は変だと思う。押し付けられたんだと言うために8月革命を作り出して、しょうがなく憲法改正をしたという風に見せたいんだと私は感じた。天皇の皇位継承は皇室典範に規定がある。現行の皇室典範では女子の皇位継承が認められていない。これから改正して女帝を認めるか問題になるが、先生は女性天皇もありだと思っている。私は女性が天皇になるのは反対です。女性天皇のもとに婿入りして、もし婿のほうの親族が権力を持ち始めて外戚みたいになったら大変なことになると思う。