「東北がこれほど注目されたことはなかった」東北楽天ゴールデンイーグルスが新規参入したシーズンが開幕し、浅野史郎宮城県知事はこう語った。新球団を商機につなげろと関連ビジネスが盛んになり、全国に比べて回復感が乏しかった東北経済に強い追い風が吹いている。「東北が本拠地の球団」と三木谷浩史オーナーが言うだけに、本拠地のフルキャストスタジアム宮城がある仙台市ばかりではなく、東北各県の経済業界が熱い視線を送っている。
このような全国の注目を集める東北地方において、今後の経済発展の鍵を握っているのが、産学官の連携を軸とした地域産業の強化や育成と、東北楽天ゴールデンイーグルスを活用した経済効果や東北の利点を生かした観光面の強化ではないであろうか。
1つ目の産官学連携については、全国的にも地域経済復興のために求められているものである。これからの東北は、技術革新を核として次々と新しい活力が生まれる地域を目指していくべきであり、そのためにも、高度な技術を持った元気な企業が誕生する環境作りに心がけることと、それを支える活発な産学官の連携が必要ではないであろうか。これまでのような、公共投資や補助金に頼った経済体制では地域経済は成り立たず、地域自らが発展を目指して行動しなければならないであろう。その中心となるのが産官学の連携である。従来から東北の各大学はこの取り組みに積極的で、大学が核となって地元自治体や企業が協力し、技術開発や資金的な支援などを出し合い、先駆的な取り組みの中で着実に成果を上げ始めている。今後は、これまでの取り組みに加え、地域の金融機関やベンチャーキャピタルなどを加えた連携が必要ではないであろうか。さらに、この連携を広域的に考えることが重要になり、各地域における活発な連携のネットワーク化を図っていくことが大切になるであろう。
『これからの東北経済を考える』
「東北がこれほど注目されたことはなかった」東北楽天ゴールデンイーグルスが新規参入したシーズンが開幕し、浅野史郎宮城県知事はこう語った。新球団を商機につなげろと関連ビジネスが盛んになり、全国に比べて回復感が乏しかった東北経済に強い追い風が吹いている。「東北が本拠地の球団」と三木谷浩史オーナーが言うだけに、本拠地のフルキャストスタジアム宮城がある仙台市ばかりではなく、東北各県の経済業界が熱い視線を送っている。
このような全国の注目を集める東北地方において、今後の経済発展の鍵を握っているのが、産学官の連携を軸とした地域産業の強化や育成と、東北楽天ゴールデンイーグルス...