【手形法】白地手形

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    白地手形について論じなさい
    (1)白地手形の意義
     白地手形とは、後に手形所持人に補充される意思で、必要的記載事項の全部または一部を記載せずに交付した手形のことをいう。白地手形は手形として完成していないが、それを完成させる権限(白地補充権という)が手形所持人に与えられ、白地補充権の行使による完成が予定されているため、要件の欠缺により無効となる手形とは異なるとされる。
     白地手形の定義については学説が分かれており、①白地手形と無効手形を当事者の意思で分けるとする主観説や、②証券の外見上補充が予定されていれば足りるとする客観説、③基本的には主観説に立ちながら、書面の外形上、欠けている記載が将来補充を予定されているものと認められる場合には白地手形として認められるとする折衷説などがあるが、判例は主観説を採っている(大判大10.10.1民録27巻1686頁)。
    (2)白地手形の要件
     白地手形には、①白地手形行為者の署名、②手形要件の欠缺、③白地補充権の授与という要件が必要である。
     ①白地手形は、後日補充がなされたとき署名者が手形上の責任を負うものであるから、手形行為者の署名が少なくとも一つ以...

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