サクラの組織培養

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    資料紹介

     桜は日本の原産であり、日本の山野に自生するもので、古くから観賞されており、現在は300種類以上が日本に存在している。その中でも、ソメイヨシノは日本に広く分布しており、環境緑化樹としての利用価値も非常に高い。
     しかしながら、ソメイヨシノのような雑種は、種子は出来ても次代が親と同じ形質を示すとは限らないため、栄養繁殖により増やされている。
     栄養繁殖の方法としては挿し木や接ぎ木により増殖されるが大量に増殖するためには大変な労力と時間が必要とされる。
     そこで、短時間で高い増殖率を示すことが可能な組織培養を用いた大量増殖系の確立を目指す。その後の展望として、in vitroで再生した植物体の根からのカルスを誘導し再分化系を確立した後、アグロバクテリウム法などによる形質転換体の作出により病気に抵抗性を持たせたり、新しい特徴を持った優良個体の作出が目指される。
    <材料>
    Prunus×yedoensis Matumura.cv.Yedoensis ソメイヨシノ
    Prunus lannesiana Wils.var.Speciosa Makino オオシマザクラ
    Prunus×kanzakura cv.Oh-kanzakura  オオカンザクラ
    サクラの新梢の腋芽(春・夏)および冬芽を用いる。
     in vitro植物を獲得するためにサクラの腋芽および冬芽から成長点周辺組織を摘出して培養を行った。
     初めに、基本WPM培地にBA 4mg/l+GA 4mg/lを添加した寒天培地で約1ヶ月間培養を行った。その結果、長いもので約5cmほどに伸長した主茎を観察することが出来たが、葉や腋芽がほとんど発達しなかった。
    <結果と考察>
    ・シュート伸長培地の検討
    シュート伸長させるための各品種の植物ホルモン最適濃度を検討した。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    サクラの再生系および形質転換系の確立
    桜は日本の原産であり、日本の山野に自生するもので、古くから観賞されており、現在は300種類以上が日本に存在している。その中でも、ソメイヨシノは日本に広く分布しており、環境緑化樹としての利用価値も非常に高い。
    しかしながら、ソメイヨシノのような雑種は、種子は出来ても次代が親と同じ形質を示すとは限らないため、栄養繁殖により増やされている。
    栄養繁殖の方法としては挿し木や接ぎ木により増殖されるが大量に増殖するためには大変な労力と時間が必要とされる。
    そこで、短時間で高い増殖率を示すことが可能な組織培養を用いた大量増殖系の確立を目指す。その後の展望として、in vitroで再生した植物体の根からのカルスを誘導し再分化系を確立した後、アグロバクテリウム法などによる形質転換体の作出により病気に抵抗性を持たせたり、新しい特徴を持った優良個体の作出が目指される。
    <材料>
    Prunus×yedoensis Matumura.cv.Yedoensis        ソメイヨシノ
    Prunus lannesiana Wils.var.Speciosa Makino  ...

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