金融市場とは、お金の貸し借りを行う場であり、取引期間の長短によって、一年未満の短期金融市場と一年以上の長期金融市場に分けられる。さらに短期金融市場は、インターバンク市場とオープン市場に分けられる。前者は、金融機関が相互の資金の運用と調達を行う場であり、取引参加者は金融機関に限定され、コール市場、手形売買市場などがある。対する後者は、法人であれば誰でも参加できる市場であり、金融機関のほか、証券会社、事業法人、外国企業、公的機関が参加し、CD、債券現先、債券レポ、CP、FB、TBなどの取引市場から成り立っている。また、対外決済や対外的な資金移動に関連して、外国為替市場もその一環を形成する。このように、種々の個別市場ないし部分市場から構成され、それに応じて種々の金利が形成される金融市場はどの国においても存在し、それぞれの国独自の伝統と慣習に従って規制されている。
これと同様のしくみで、通貨・債券・株式などが国境を越えて取引される場を「国際金融市場」という。ある国の金融市場が国際金融市場であるためには、当該国の通貨が国際取引通貨・準備通貨として広く使われていること、世界の銀行の機能を果たすため...