最近の世の中の動きで、メディアの力を思い知ったのが今回の、イラクへの自衛隊派遣だ。
自衛隊の行動は国民の監視、チェックを受けるのが当然である。隊員や報道関係者の安全などのために節度は必要だが、国民の知る権利に応える取材、報道は最大限自由でなければならない。
情報源に対しなるべく随時、原則として自由に接近できてこそ報道は多様な情報を国民に提供できる。
軍事行動といえども主権者の目が届かなければならないのは民主主義国家の大原則である。イラクへの自衛隊派遣は世界の人々にも十分情報が伝えられなければならない。
イラクでの自衛隊の行動はこうして、闇の中に隠され、政府の都合のよい「戦果」だけが報道されるようになるのではないだろうか。
だが、忘れつつあるように見えるのが石破氏ら防衛庁の幹部たちである。自衛隊を派遣するイラクの現地での、取材や報道の自粛を各社に要請している。
隊員の安全確保などを理由に挙げた。もちろん、軍の組織や軍事行動に関する取材、報道には守るべき一定の限界がある。勝手に取材し何でも報道とはいかない。取材、報道で隊員を危険にさらしたり、部隊活動を妨げるようなことがあってはならない。取材の自由とはいっても、報道関係者の行動が部隊の足手まといにならないように配慮も必要だ。
それは報道する側の責務であり、節度を守らなければならない。
守りつつ伝えるのが記者の役割だ。そのため取材方法などを双方で詰めることが必要なのに、一方的な自粛要請。東京での記者会見やホームページによる情報提供では、大本営発表だろう。
派遣部隊の現地での様子は東京での説明やホームページによる情報提供で報道せよという防衛庁の方針は、戦前の“大本営発表”を想起させる。自由な取材、報道が許されず、軍が発表した偽りの情報ばかりを報道させられた結果、国民は真相を知ることができず泥沼に追い込まれていった。
小泉政権とマスコミの姿勢
最近の世の中の動きで、メディアの力を思い知ったのが今回の、イラクへの自衛隊派遣だ。
自衛隊の行動は国民の監視、チェックを受けるのが当然である。隊員や報道関係者の安全などのために節度は必要だが、国民の知る権利に応える取材、報道は最大限自由でなければならない。
情報源に対しなるべく随時、原則として自由に接近できてこそ報道は多様な情報を国民に提供できる。
軍事行動といえども主権者の目が届かなければならないのは民主主義国家の大原則である。イラクへの自衛隊派遣は世界の人々にも十分情報が伝えられなければならない。
イラクでの自衛隊の行動はこうして、闇の中に隠され、政府の都合のよい「戦果」だけが報道されるようになるのではないだろうか。
だが、忘れつつあるように見えるのが石破氏ら防衛庁の幹部たちである。自衛隊を派遣するイラクの現地での、取材や報道の自粛を各社に要請している。
隊員の安全確保などを理由に挙げた。もちろん、軍の組織や軍事行動に関する取材、報道には守るべき一定の限界がある。勝手に取材し何でも報道とはいかない。取材、報道で隊員を危険にさらしたり、部隊
活動を妨げるよ...