軍縮に関する各種の条約が締結していくなかで、未だ完全なる軍縮はなされていない。その理由は大きく二つあり、まず武器の売買には個人的利益が伴うという理由が挙げられ、次に、核兵器などに規定してみると国家間の外交上の問題が絡むという理由からである。この二つの理由付けを行った上で、和田修一氏の述べる「軍縮と軍備管理」の意義について述べていきたい。
まず両者の定義づけから行ってみたい。軍縮とは文字通り軍の規模を縮小することである。具体的にはそのことにより世界を平和へと導こうとするものである。そして軍備管については、特定した定義はないが、軍の内部事情を明るみに出すことである。そしてそのことにより国家が不正に力を持つことを予防するのである。その段階は三段階に分かれており、一段階目として信頼醸成措置があげられる。具体的には多岐にわたるが、端的なものとして軍事実験や訓練、その兵力などを公開などが挙げられる。例えば、キューバ危機などにあったように不信からくる誤解がとれる効果がある。また直接軍事とは関係がないが、例えば大統領室を結ぶホットラインも平和を維持する重要な装置として有力である。また、第二段階としては軍備の制限があげられ、第三段階では軍備の縮小が挙げられる。
またほかにも不拡散体制、NPT再検討会議という軍事管理の柱がある。不拡散体制とは軍備管理のひとつであり、核の居所を監視し紛争懸念国や危険がある武装集団、加えて非公認の危険思想などを持った組織などに不正に流用されないようにすることである。それは、核を持つということは、権力を持つということにつながるからである。なぜなら核を道具に、敵対国に圧力をかけることが出来るからである。
軍縮と軍備管理について
軍縮に関する各種の条約が締結していくなかで、未だ完全なる軍縮はなされていない。その理由は大きく二つあり、まず武器の売買には個人的利益が伴うという理由が挙げられ、次に、核兵器などに規定してみると国家間の外交上の問題が絡むという理由からである。この二つの理由付けを行った上で、和田修一氏の述べる「軍縮と軍備管理」の意義について述べていきたい。
まず両者の定義づけから行ってみたい。軍縮とは文字通り軍の規模を縮小することである。具体的にはそのことにより世界を平和へと導こうとするも...