【事例から考える】⑯
相談・援助活動の基礎的な考えから整理していく。私たち社会福祉従事者は、まず第一原理である、どんな人であろうとその人格を認め尊重するということを基本的考えとして認識する必要がある。
今回の事例では物忘れが出たことにより、主介護者への精神的負担は増大し「自宅を離れたくない」という本人の意思に反して施設への入所という結論に至った。利用者の個性を尊重し、誇りを知り認めることが必要であり、その人の人生・歴史についても理解することで現在の生活課題を知る事ができるのではないであろうか。
社会福祉の人間理解と援助の固有性は人間の生活を全体的に理解し援助する点にある。事例では物忘れによる問...