「為替介入」とは、通貨当局が外国為替市場において、外国為替相場に影響を与えることを目的に外国為替の売買を行なうことである。外国為替平衡操作とも呼ばれている。わが国では財務大臣が、円相場の安定を実現するために用いる方法であり、為替介入は財務大臣の権限において実施決定が下され、日本銀行を代理人として為替介入が実施される。加入の種類は4つ存在し、財務省・日本銀行が、東京市場において自ら市場に参加して介入を行なう「単独介入」をはじめとし、複数の通貨当局が協議し、実行する「協調介入」、海外の通貨当局に委託する「委託介入」、逆に海外の通貨当局らの要請に基づいて実施する「逆委託介入」がある。実際にドル買い・円売り介入を行う際の例を挙げると、政府短期証券(FB)を発行して調達した円資金を市場で売却し、ドルを買い入れる。また、逆にドル売り・円買い介入の場合は、外為会計の保有するドル資金を売却して、円を買い入れるのである。一方、実際に為替介入を行わずに、財務大臣や日本銀行総裁らの要人による発言で為替をコントロールする、口先介入という方法も存在する。
為替フロート(変動相場)下で通貨当局が為替市場に対して...