(1)障害者福祉の理念について
我が国の障害者福祉に関する施策は、1981年の国際障害者年、82年の障害者に関する世界行動計画、83年に始まった国連・障害者の10年、そして93年から続くアジア・太平洋障害者の10年といった、国際的な広がりと共に進展してきた。
76年の国際連合第31回総会の場にて世界的規模で取り組むべきテーマとして採択され、81年に世界的に実施されたのが「国際障害者年」である。障害を持つ人々の「完全参加と平等」をスローガンに、世界各地で障害者の福祉と、その在り方をめぐるシンポジウムなどが開催され、障害者福祉のあるべき理念が徹底的に論議された。
その結果、共通の認識として理解されたノーマライゼーション(normalization)の理念は、その後の我が国の福祉施策に大きな影響を及ぼした。
93年には心身障害者対策基本法を障害者基本法に改め、障害者のための施策の基本理念、国や地方自治体の責務、障害者の自立と社会参加の促進を図る方向性を明示し、障害者対策に関する長期的施策を策定した。
95年12月には、これを具体化させる重点施策実施計画「障害者プラン〜ノーマライゼーション7ヶ年戦略」が発表された。
これは生涯のすべての段階において、全人間的復権を目指すリハビリテーションと、障害者が障害のない人達と同等に生活・活動する社会を目指すノーマライゼーションの2つの理念を踏まえ、2002年度における具体的な数値目標を掲げたものである。
そのためにも、従来の行政が対象者に対して法の規定に基づいて行なう措置制度中心のサービスから、利用者の選択を再優先した利用者本位の制度の再構築が必要である。その意味では、我が国の障害者福祉施策は大きな転機を迎えているといえる。
障害者福祉の理念について述べなさい。
(1)障害者福祉の理念について
我が国の障害者福祉に関する施策は、1981年の国際障害者年、82年の障害者に関する世界行動計画、83年に始まった国連・障害者の10年、そして93年から続くアジア・太平洋障害者の10年といった、国際的な広がりと共に進展してきた。
76年の国際連合第31回総会の場にて世界的規模で取り組むべきテーマとして採択され、81年に世界的に実施されたのが「国際障害者年」である。障害を持つ人々の「完全参加と平等」をスローガンに、世界各地で障害者の福祉と、その在り方をめぐるシンポジウムなどが開催され、障害者福祉のあるべき理念が徹底的に論議された。
その結果、共通の認識として理解されたノーマライゼーション(normalization)の理念は、その後の我が国の福祉施策に大きな影響を及ぼした。
93年には心身障害者対策基本法を障害者基本法に改め、障害者のための施策の基本理念、国や地方自治体の責務、障害者の自立と社会参加の促進を図る方向性を明示し、障害者対策に関する長期的施策を策定した。
95年12月には、これを具体化させ...